グループ展
石黒健治、猪瀬 光、倉田精二、須田一政、細江英公、望月正夫、森山大道
Gallery hours: 11:00-19:00
Closed on Monday, Tuesday and 4.29-5.8
*誠に勝手ながら、【2018年5月13日(日)】を臨時休廊とさせていただきます。
この度、Akio Nagasawa Gallery では、8名の作家によるグループ展を開催致します。
出品作家:出品作品
石黒健治:≪鳥刑≫シリーズより
猪瀬 光:≪Dogra Magra≫シリーズより
加納典明:≪三里塚≫シリーズより
倉田精二:≪Flash Up≫シリーズより
須田一政:≪風姿花伝≫シリーズより
細江英公:≪薔薇刑≫シリーズより
森山大道:≪下高井戸のタイツ≫シリーズより
望月正夫:≪Television≫シリーズより
アーティスト
石黒健治
Kenji ISHIGURO
1935年福井県生まれ。1959年桑沢デザイン研究所修了。同年、写真協会新人奨励賞受賞。主な写真展に「不幸な若者たち」「ナチュラル」「シアター」「夫婦の肖像」など。写真集は「健さん」「広島HIROSHIMA NOW」「ナチュラル」など。そのほか、ミステリードキュメント「サキエル氏のパスポート」を出版。また、映画『人間蒸発』(今村昌平監督)の撮影担当、『無力の王』(東映セントラル)を監督など、多方面で活躍。
猪瀬 光
Kou INOSE
1960年埼玉生まれ。大阪芸術大学在学中に井上青龍に写真を学び、そのキャリアをスタートさせる。多くの熱烈なファンを持つ猪瀬だが、一枚一枚のプリントに究極のこだわりを見せるが故に発表の機会は少ない。1枚のプリントを仕上げるのに1ヶ月を費やし、極限にまで集中し焼き上げられた写真には、驚くべき密度と強度が存在する。93年に東川町国際写真フェスティバル新人作家賞。写真集に「デジャ=ヴュ」第11号特集猪瀬光(93年、フォトプラネット)や『INOSE Kou VISIONS of JAPAN』(98年、光琳社)、『猪瀬光全作品』(2015年、月曜社)。主な展覧会に、個展「猪瀬光写真展」(01年、Space Kobo & Tomo)や、グループ展「孤独な惑星 - lonely planet」(04年、水戸芸術館)などがある。2015年にAkio Nagasawa Gallery Ginzaで開催した個展「THE COMPLETE WORKS」は大きな反響を呼んだ。
倉田精二
Seiji KURATA
1945年東京都生まれ。1976年にワークショップ写真学校修了。1980年「ストリート・フォト・ランダム・東京75-79」で木村伊兵衛賞受賞。暴走族、ヤクザ、右翼活動家、そしてキャバレーやホストクラブなど、猥雑とした70年代東京の夜を捉えた『FLASH UP』は衝撃を与えた。1992 年『80's FAMILY』で第42回日本写真協会年度賞、1999年『ジャパン』で第30回講談社出版文化賞写真賞。写真展に「都市の造景」(2008)、「都市の鏡」ニコンサロン特別企画展(2006)などがある。
須田一政
Issei SUDA
1940年東京都生まれ。62年に東京綜合写真専門学校を卒業。67年より寺山修司が主宰する演劇実験室「天井桟敷」の専属カメラマンとなる。71年よりフリーランスの写真家として活動を開始。76年、『風姿花伝』にて日本写真協会新人賞を受賞し、一躍注目を浴びる。
その後、83年に写真展「物草拾遺」等により日本写真協会年度賞を受賞。85年に写真展「日常の断片」等により第1回東川賞国内作家賞を、97年に写真集『人間の記憶』により第16回土門拳賞など受賞多数。2013年には東京都写真美術館にて大規模な回顧展「凪の片」が開催された。
現実と非現実の間に漂う一瞬を捉えたその作品は近年とみに海外での評価も高い。
主な作品集に『風姿花伝』(78)、『わが東京100』(79)、『紅い花』(2000)、『私家版・無名の男女』(2013)他。Akio Nagasawa Publishingより『風姿花伝(完全版)』(2012)、『一九七五 三浦三崎』(2012)、『Early Works 1970-1975』(2013)、『Childhood Days』(2015)、『Rei』(2015)、『GANKOTOSHI』(2019)、『NEW LIFE』(2020)、『無名の男女(東京1976-78年)』(2021)、『関東風譚』(2022)、『物草拾遺』(2013)など多数。
細江英公
Eikoh HOSOE
1933年山形県生まれ。
52年東京写真短期大学(現東京工芸大学)入学、既存の美術制度のあり方を否定したデモクラート美術家協会を主催する瑛九と交流を深めるなどしながら、独自の芸術観を確立。56年初の個展「東京のアメリカ娘」を開催。59年には川田喜久治、東松照明、奈良原一高らとともに写真家のセルフ・エージェンシー“VIVO”を立ち上げ、私的で芸術的な表現活動を展開し日本の写真界を牽引。60年には『おとこと女』により日本写真批評家協会新人賞を受賞。その後も三島由紀夫を被写体として耽美な世界を表現した『薔薇刑』、秋田の農村を舞台に舞踊家の土方巽を撮影した『鎌鼬』など、数々の名作を生む。また作家活動のかたわら、写真文化の普及・発展にも寄与し、70年芸術選奨文部大臣賞受賞、98年紫綬褒章授受、08年毎日芸術賞受賞など、数々の賞を受賞。
主な写真集に『薔薇刑』(63)、『鎌鼬』(69)、『EIKOH・HOSOE 細江英公』(86)、『シモン 私風景』(2012)他。
望月正夫
Masao MOCHIZUKI
数々の名写真家を輩出した東京綜合写真専門学校の第4期生であり、須田一政と同期にあたる望月正夫。
日本の写真家が世界的にも隆盛を迎えた70年代〜80年代にかけても目立った活動履歴は有していないものの、2001年に刊行された同名の作品集で世界中より一躍脚光を浴びた写真家。
森山大道
Daido MORIYAMA
1938年大阪生まれ。写真家・岩宮武二、細江英公のアシスタントを経て1964年に独立。写真雑誌などで作品を発表し続け、1967年「にっぽん劇場」で日本写真批評家協会新人賞受賞。1968-70年には写真同人誌『プロヴォーク』に参加、ハイコントラストや粗粒子画面の作風は“アレ・ブレ・ボケ”と形容され、写真界に衝撃を与える。
ニューヨーク・メトロポリタン美術館やパリ・カルティエ現代美術財団で個展を開催するなど世界的評価も高く、2012年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)が主催する第28回インフィニティ賞生涯功績部門を日本人として初受賞。2012年、ウィリアム・クラインとの二人展「William Klein + Daido Moriyama」がロンドンのテート・モダンで開催され、2人の競演は世界を席巻した。2016年、パリ・カルティエ現代美術財団にて2度目の個展「DAIDO TOKYO」展を開催。2018年、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」が授与された。2019年、ハッセルブラッド財団国際写真賞受賞。
2021年、パリのMEP(ヨーロッパ写真美術館)にて東松照明との二人展「Tokyo: 森山大道+東松照明」を開催。2022年、アムステルダムやローマ、サンパウロ、北京で個展を開催するなど、現在も精力的に活動を行っている。
出版物
TIGHTS IN SHIMOTAKAIDO
『PANTOMIME』に続くシルクスクリーン刷手製本の第二弾。
森山を代表するモチーフのひとつ「タイツ」が織りなす、めくるめく網目の世界をどうぞお楽しみください。
Television 1975-1976
「テレビジョン」シリーズは、望月正夫が1975年から1976年にかけて制作した作品です。
まだ家庭用ビデオが普及していなかった時代に、事件報道番組や娯楽番組などその時々に人々の興味を引いた様々なテレビ番組を、リアルタイムに、1プレート(6×6フィルム)に35コマの映像を納めるという手法で記録したものです。これらの作品では、当時のテレビ番組の映像が断片化され、見る者の記憶や感覚に直接訴える一つのイメージとして再構成されています。
本書は望月正夫の初の作品集となり、35作品(182プレート 6,370コマ)が収録されています。
シモン私風景
昭和46年(1971年)、細江英公は四谷シモンを被写体に、東京都大田区の石川台や浅草仲見世、観音様周辺、花やしき通り、隅田川に架かる吾妻橋など彼の記憶が残っていた辺りを徘徊しながら撮影を行った。細江はこの写真集について「私の青年時代の記憶の記録である」と言っている。
写真集冒頭に白石かずこによる詩を二篇、巻末に加藤郁乎によるテキストを収録。
全作品
写真家の30年の全貌、待望の全作品集。極限にまで集中して仕上がられた密度と強度をもったプリントを再現。
撮影年1982年から2013年。
-出版社ホームページより
猪瀬光とぼくとは、その写真の方法論上において北極と南極ほどの違いがある。彼は原質を問い、ぼくは表象を思うが、つまるところ一枚の銅貨である
-森山大道