風姿花伝(新装版)
2024年7月5日よりCentre d'Art GwinZegal(フランス)にて始まる須田一政「風姿花伝」展に併せて制作された新装版。
「風姿花伝」は写真月刊誌・カメラ毎日に、1975 年12 月から77 年12 月まで8 回にわたり不定期連載されたシリーズだ。その後、以前の発表作と未発表の作品とで写真集「風姿花伝」(朝日ソノラマ 1978 年)が刊行されたが、当然のことながら現在は絶版となっている。
長い年月を経て、再びこの作品を出版することになった。かつての写真集に載らなかった38 点の連載作品すべてを納めての完全版としてである。関東近辺、東北、日常と旅先の写真で構成されたこのシリーズは私がやっとスタートラインに立てた作品で、それだけに感慨深く、また「昔の名前で出ています」みたいで少々の照れを感じたりもする。
− 須田一政『風姿花伝』あとがきより一部抜粋(2012年11月)
- 判型
- 203 x 215 mm
- 頁数
- 152頁
- 製本
- ソフトカバー
- 発行年
- 2024年6月27日
- 言語日
- 日本語、英語、フランス語
- 出版社
- Akio Nagasawa Publishing & GwinZegal
須田一政
Issei SUDA
1940年東京都生まれ。62年に東京綜合写真専門学校を卒業。67年より寺山修司が主宰する演劇実験室「天井桟敷」の専属カメラマンとなる。71年よりフリーランスの写真家として活動を開始。76年、『風姿花伝』にて日本写真協会新人賞を受賞し、一躍注目を浴びる。
その後、83年に写真展「物草拾遺」等により日本写真協会年度賞を受賞。85年に写真展「日常の断片」等により第1回東川賞国内作家賞を、97年に写真集『人間の記憶』により第16回土門拳賞など受賞多数。2013年には東京都写真美術館にて大規模な回顧展「凪の片」が開催された。
現実と非現実の間に漂う一瞬を捉えたその作品は近年とみに海外での評価も高い。
主な作品集に『風姿花伝』(78)、『わが東京100』(79)、『紅い花』(2000)、『私家版・無名の男女』(2013)他。Akio Nagasawa Publishingより『風姿花伝(完全版)』(2012)、『一九七五 三浦三崎』(2012)、『Early Works 1970-1975』(2013)、『Childhood Days』(2015)、『Rei』(2015)、『GANKOTOSHI』(2019)、『NEW LIFE』(2020)、『無名の男女(東京1976-78年)』(2021)、『関東風譚』(2022)、『物草拾遺』(2013)など多数。