PAINTED CONTACTS(日本語版)
限定版/限定1000部
僕は久しぶりに絵筆を手にしました。世界中のどの写真家でも使う、写真を選ぶための印としての直線やバツや丸を再現するだけでは足りません。絵筆を入れ、絵具と写真を、でたらめではなく有機的に融合させることで新種のアートを発明することができそうだと思いました。Painted Contactsのプロジェクトでは喜びのままに絵筆を動かしました。描く喜びは、写真を撮ることの喜びを思わせました。僕にとって写真を撮ることは祝福すべき喜びであり、絶大な力をもらたす身体的な行為なのです。
-ウィリアム・クライン あとがきより 一部抜粋
- サイズ
- 297 x 210 mm
- 頁数
- 140頁
- 製本
- ハードカバー
- 発行年
- 2020
- 出版社
- Akio Nagasawa Publishing
- テキスト
- ウィリアム・クライン、ロベール・デルピエール
ウィリアム・クライン
William KLEIN
1928年ニューヨーク市生まれ。
1955年からファッション写真を撮影、キャリアをスタートさせる。1956年『ニューヨーク』を刊行。ブレ、ボケなど従来の写真のタブーを破り大胆に表現、そのスタイルは今なお多くの写真家に影響を与え続けている。『ニューヨーク』の後、『ローマ』(1959)、『モスクワ』『東京』(1964)を相次いで制作。
活動は写真にとどまらず、1958年より映画制作を行い、1966年にファッション界を題材とした映画『ポリー・マグーお前は誰だ?』公開。
1995年にはサンフランシスコ近代美術館で個展を開催し、欧州中心だった評価がアメリカにおいても高まる。2005年パリのポンピドゥー・センターで『ウィリアム・クライン・レトロスペクティブ』展開催。2012年には森山大道との二人展『William Klein + Daido Moriyama』がロンドンのテート・モダンで開催され、写真界のみならずファッション界や映画界でも大きな話題を呼んだ。日本では2004年に東京都写真美術館で『PARIS+KLEIN』展が開催された。
芸術文化勲章「コマンドール」(1989年)、「ハッセルブラッド国際写真賞」(1990年)他数々受賞。
2022年9月パリにて逝去。