Dance Happening, Tokyo 1961
Gallery hours:11:00-19:00
Closed on Monday,Tuesday
この度、Akio Nagasawa Gallery では、ウイリアム・クライン「Dance Happening, Tokyo1961」展を開催致します。
本展は、弊社企画により昨年のアルル国際写真フェスティヴァル(フランス)にて「Kazuo Ono By Eikoh Hosoe and William Klein」と題され、細江英公氏との二人展として発表された展覧会の東京巡回展となります。
展示される作品群は、クライン氏が写真集『東京』の撮影のために来日された1961年に撮影されたもので、敗戦から立ち上がり成長を始めた都市・東京と、新たなダンスを試行する稀有な舞踏家たち三人の肉体、そしてそれらを鋭く見つめる写真家とのコラボレーションにより創り出されたものです。
被写体となっているのは大野一雄、土方巽、大野慶人の3人の舞踏家で、写されている街頭で行なわれた“行為”は、その後、ハプニング、パフォーマンスと呼び名を変えて行われる肉体芸術の源流とも言えるものです。これらは世界的に見ても先駆的なもので、初期舞踏の貴重なドキュメントとなっております。展示される作品の一部は『東京』に収録されていますが、ほとんどのものは未発表のまま、人知れずクライン氏のスタジオに眠っていたものでした。
56年もの時を経て再び現れた“行為”は、クライン氏が3人の舞踏家に東京で出会った時と同様に、我々の眼に衝撃を与えるに違いありません。
アーティスト
ウィリアム・クライン
William KLEIN
1928年ニューヨーク市生まれ。
1955年からファッション写真を撮影、キャリアをスタートさせる。1956年『ニューヨーク』を刊行。ブレ、ボケなど従来の写真のタブーを破り大胆に表現、そのスタイルは今なお多くの写真家に影響を与え続けている。『ニューヨーク』の後、『ローマ』(1959)、『モスクワ』『東京』(1964)を相次いで制作。
活動は写真にとどまらず、1958年より映画制作を行い、1966年にファッション界を題材とした映画『ポリー・マグーお前は誰だ?』公開。
1995年にはサンフランシスコ近代美術館で個展を開催し、欧州中心だった評価がアメリカにおいても高まる。2005年パリのポンピドゥー・センターで『ウィリアム・クライン・レトロスペクティブ』展開催。2012年には森山大道との二人展『William Klein + Daido Moriyama』がロンドンのテート・モダンで開催され、写真界のみならずファッション界や映画界でも大きな話題を呼んだ。日本では2004年に東京都写真美術館で『PARIS+KLEIN』展が開催された。
芸術文化勲章「コマンドール」(1989年)、「ハッセルブラッド国際写真賞」(1990年)他数々受賞。
2022年9月パリにて逝去。
出版物
TOKYO 1961(New Edition)
ウィリアム・クラインの都市四部作の一冊『TOKYO 東京』。初版が刊行されてから50年を迎えた節目の2014年に新たな版で復刻。表紙デザインはオリジナルを踏襲したクライン自身によるデザイン。高度経済成長に差し掛かり、東京オリンピックを3年後に控えた喧噪に沸く都市"東京 1961"の全体像を鷲掴みにするカメラワークは秀逸。
TOKYO 1961(Booklet Edition)
『TOKYO 1961』(New Edition)より抜粋された作品で構成したブックレット版。本書のみの収録作品も含む大判作品集。