Group Show part 2
森山大道、須田一政、宮島達男、沢渡朔、田原桂一、坂田栄一郎、猪瀬 光、ウィリアム・クライン、アントニー・ケアンズ
開廊時間|火〜土 11:00–19:00 (土 13:00–14:00 CLOSED)
休廊日|日・月・祝日
※12月28日(土)〜2025年1月6日(月)は冬期休廊となります。
出品作家:森山大道、須田一政、宮島達男、沢渡朔、田原桂一、坂田栄一郎、猪瀬 光、ウィリアム・クライン、アントニー・ケアンズ
アーティスト
森山大道
Daido MORIYAMA
1938年大阪生まれ。写真家・岩宮武二、細江英公のアシスタントを経て1964年に独立。写真雑誌などで作品を発表し続け、1967年「にっぽん劇場」で日本写真批評家協会新人賞受賞。1968-70年には写真同人誌『プロヴォーク』に参加、ハイコントラストや粗粒子画面の作風は“アレ・ブレ・ボケ”と形容され、写真界に衝撃を与える。
ニューヨーク・メトロポリタン美術館やパリ・カルティエ現代美術財団で個展を開催するなど世界的評価も高く、2012年にはニューヨークの国際写真センター(ICP)が主催する第28回インフィニティ賞生涯功績部門を日本人として初受賞。2012年、ウィリアム・クラインとの二人展「William Klein + Daido Moriyama」がロンドンのテート・モダンで開催され、2人の競演は世界を席巻した。2016年、パリ・カルティエ現代美術財団にて2度目の個展「DAIDO TOKYO」展を開催。2018年、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」が授与された。2019年、ハッセルブラッド財団国際写真賞受賞。
2021年、パリのMEP(ヨーロッパ写真美術館)にて東松照明との二人展「Tokyo: 森山大道+東松照明」を開催。2022年、アムステルダムやローマ、サンパウロ、北京で個展を開催するなど、現在も精力的に活動を行っている。
須田一政
Issei SUDA
1940年東京都生まれ。62年に東京綜合写真専門学校を卒業。67年より寺山修司が主宰する演劇実験室「天井桟敷」の専属カメラマンとなる。71年よりフリーランスの写真家として活動を開始。76年、『風姿花伝』にて日本写真協会新人賞を受賞し、一躍注目を浴びる。
その後、83年に写真展「物草拾遺」等により日本写真協会年度賞を受賞。85年に写真展「日常の断片」等により第1回東川賞国内作家賞を、97年に写真集『人間の記憶』により第16回土門拳賞など受賞多数。2013年には東京都写真美術館にて大規模な回顧展「凪の片」が開催された。
現実と非現実の間に漂う一瞬を捉えたその作品は近年とみに海外での評価も高い。
主な作品集に『風姿花伝』(78)、『わが東京100』(79)、『紅い花』(2000)、『私家版・無名の男女』(2013)他。Akio Nagasawa Publishingより『風姿花伝(完全版)』(2012)、『一九七五 三浦三崎』(2012)、『Early Works 1970-1975』(2013)、『Childhood Days』(2015)、『Rei』(2015)、『GANKOTOSHI』(2019)、『NEW LIFE』(2020)、『無名の男女(東京1976-78年)』(2021)、『関東風譚』(2022)、『物草拾遺』(2013)など多数。
宮島達男
Tatsuo MIYAJIMA
1957年東京生まれ。1986年東京芸術大学大学院修了。国際美術展ヴェネチア・ビエンナーレの若手作家部門アペルト’88で注目を浴びて以来、日本を代表する現代美術家のひとりとして、国内外で精力的な活動を続けている。
ヴェネチア・ビエンナーレ(1999年)に日本代表として参加。広島市現代現代美術館(1990年)、ヘイワードギャラリー(ロンドン、1997年)、東京オペラシティアートギャラリー(2000年)、アート・ソンジェ美術館(韓国、2002年)、ローマ市立現代美術館(2004年)、水戸芸術館現代美術ギャラリー(2008年)、オーストラリア現代美術館(2016年)など国内外での重要な現代美術館にて個展。ロンドンのテートギャラリーやミュンヘン州立近代美術館、東京都現代美術館などに作品が所蔵されているほか、六本木ヒルズ内のテレビ朝日外壁やベネッセアートサイト直島、東京オペラシティ、リウム美術館(韓国、ソウル)などパブリックアート作品も多い。宮島の作品は「それは変わりつづける」、「それはあらゆるものと関係を結ぶ」、「それは永遠に続く」という3つのコンセプトに基づいたデジタルカウンター(L.E.D.)に代表され、それぞれの数字が異なる速度で明滅し、0(ゼロ)を示さないことによって、時間や人間のライフサイクルの連続性、永遠性、関係性を示唆する。また、第2次世界大戦中に長崎で被爆した柿の木の木の実から取り出された種から生まれた苗木を世界各地に植樹する「時の蘇生—柿の木プロジェクト」の発起人。2019年8月まで、中国・上海の上海民生現代美術館で個展『宮島達男:如来(Being Coming)』を開催。
沢渡朔
Hajime SAWATARI
1940年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科在学中より写真雑誌等で作品発表を始め、日本デザインセンター勤務を経て、1966年よりフリーの写真家として活動。
ファッション・フォトグラファーとして活躍する傍ら、『カメラ毎日』を初め数々の雑誌で作品を発表。不思議の国のアリスを題材にした「少女アリス」(1973)や、イタリア人ファッションモデルを撮影した「ナディア」(1973)やなど数々の傑作を生み出し、その後も第一線で活躍を続けている。
主な作品集に『NADIA 森の人形館』『少女アリス』(73)、『密の味』(90)、『60's 』『60's 2』(01)、『kinky』(09),『Nadia』('16)。
田原桂一
Keiichi TAHARA
1951年京都府生まれ。1971年に渡仏。
そこで出会った日本の柔らかい光とは違う、ヨーロッパの刺すような鋭い光に衝撃を受け、写真家として活動を始める。
1977年、26歳にしてシリーズ「窓」でアルル国際フェスティバル大賞を受賞、一躍世界的な脚光を浴びる。2006年までパリを拠点とし、フランス政府からのプロジェクトをはじめ、光をテーマに写真、彫刻、インスターレーション、建築と幅広いジャンルで活躍、日本、ヨーロッパにて数多くの展覧会を開催する。
木村伊兵衛写真賞、ニエプス賞、フランス芸術文化勲章シュバリエ、パリ市立芸術大賞などを多数受賞。
主な作品集に『世紀末建築』(講談社)、『Architecture Fin-de-siecle』(Taschen America Lic)、『オペラ座 OPÉRA de PARIS』(文献社)、『LIGHT-SCULPTURE-PHOTOGRAPHY』(ASSOULINE/MEP)など。作品制作の一方で、カルティエ、ドン ペリニヨンなどの世界的メゾンの日本人初ブランディングコンサルタントとして様々なプロジェクトを手掛ける。2017年、プラハ国立美術館での世界初となる大規模展覧会を実現させる。
2022年10月、虎ノ門にオープンしたVLC Gallery by AKIO NAGASAWAにて個展を開催中。約⼀年に渡り会期を四期に分け、作品を展覧している。
写真:Tadayuki Minamoto
坂田栄一郎
Eiichiro SAKATA
1941年東京都生まれ。日本大学芸術学部写真学科を卒業後、株式会社ライトパブリシティに1年在籍した後に渡米し、リチャード・アヴェドンに師事。その後、「注文のおおい写真館」、「TALKING FACES」など、それまでの日本の肖像写真にはあり得なかった意欲的な作品を次々に発表。88年の創刊から雑誌「アエラ」の表紙の肖像写真を担当、創刊25周年を迎える2007年まで撮り続け、これまで1000人余を撮影。93年には写真界の大型国際イベントとして知られる「アルル国際写真フェスティバル」(フランス)に招待され、写真展を開催、同時にワークショップを行なう。2004年には東京都写真美術館で「PIERCING THE SKY-天を射る」を開催し、大きな話題を集め、05年には土門拳賞と日本写真協会賞・作家賞を受賞。13年には“人のいないポートレート”を中心としたシリーズ「江ノ島」が原美術館で開催され、新たな境地に挑んだ新作が大きな話題を呼んだ。
猪瀬 光
Kou INOSE
1960年埼玉生まれ。大阪芸術大学在学中に井上青龍に写真を学び、そのキャリアをスタートさせる。多くの熱烈なファンを持つ猪瀬だが、一枚一枚のプリントに究極のこだわりを見せるが故に発表の機会は少ない。1枚のプリントを仕上げるのに1ヶ月を費やし、極限にまで集中し焼き上げられた写真には、驚くべき密度と強度が存在する。93年に東川町国際写真フェスティバル新人作家賞。写真集に「デジャ=ヴュ」第11号特集猪瀬光(93年、フォトプラネット)や『INOSE Kou VISIONS of JAPAN』(98年、光琳社)、『猪瀬光全作品』(2015年、月曜社)。主な展覧会に、個展「猪瀬光写真展」(01年、Space Kobo & Tomo)や、グループ展「孤独な惑星 - lonely planet」(04年、水戸芸術館)などがある。2015年にAkio Nagasawa Gallery Ginzaで開催した個展「THE COMPLETE WORKS」は大きな反響を呼んだ。
ウィリアム・クライン
William KLEIN
1928年ニューヨーク市生まれ。
1955年からファッション写真を撮影、キャリアをスタートさせる。1956年『ニューヨーク』を刊行。ブレ、ボケなど従来の写真のタブーを破り大胆に表現、そのスタイルは今なお多くの写真家に影響を与え続けている。『ニューヨーク』の後、『ローマ』(1959)、『モスクワ』『東京』(1964)を相次いで制作。
活動は写真にとどまらず、1958年より映画制作を行い、1966年にファッション界を題材とした映画『ポリー・マグーお前は誰だ?』公開。
1995年にはサンフランシスコ近代美術館で個展を開催し、欧州中心だった評価がアメリカにおいても高まる。2005年パリのポンピドゥー・センターで『ウィリアム・クライン・レトロスペクティブ』展開催。2012年には森山大道との二人展『William Klein + Daido Moriyama』がロンドンのテート・モダンで開催され、写真界のみならずファッション界や映画界でも大きな話題を呼んだ。日本では2004年に東京都写真美術館で『PARIS+KLEIN』展が開催された。
芸術文化勲章「コマンドール」(1989年)、「ハッセルブラッド国際写真賞」(1990年)他数々受賞。
2022年9月パリにて逝去。
アントニー・ケアンズ
Antony Cairns
1980年ロンドン生まれ。2002年にロンドンカレッジ・オブ・プリンティングを卒業。
ケアンズは、ロンドンや東京、ロサンゼルスのような都市の建物から投影される光を使い、夜間に写真を撮影し作品を制作しています。
ヨーロッパや米国、日本など世界各地で作品を発表し、現在はロンドンを拠点に活動をしています。
主な受賞歴は、「HARIBAN AWARD」(2015年)、「Images Vevey Special Jury Prize」(2017年)、「Gapado Air Hyudaicard residency award」(2019年)など。
主な個展歴として「PXL CTY」(MEP、パリ、フランス、2022年)、「The Tale of Adam Earl Gordons」(Théâtre de Verdure、ヴヴェイ、スイス、2018年)、「TYO2-LDN4」(Roman Road、ロンドン、英国、2017年)、「OSC – Osaka Station City」(Roman Road、ロンドン、英国、2016年)、「LA-LV / LDN Process」(SferaExhibition、京都、日本、2016年)など。国内外のグループ展にも参加し、主に「Steigltiz 19 Gallery」(アントワープ、ベルギー、2020年)、「Gapado Artist in Residence」(西帰浦市、大韓民国、2019年)、「Artificial Impressions」(ブレダー市立近代美術館、ブレダー、オランダ、2018年)、「Shape of Light: 100 Years of Photography and Abstract Art」(テート・モダン、ロンドン、英国、2018年)、「London Nights」(ロンドン博物館、ロンドン、英国、2018年) 、「A Matter of Memory: Photography as Object in the Digital Age」(ジョージ・イーストマン・ミュージアム、ニューヨーク、米国、2016年)に参加。
2023年、ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A、ロンドン、英国)でのプロジェクトに参加予定。