四谷シモン + 細江英公、沢渡朔、加納典明
Gallery hours:11:00-19:00
Closed on Monday,Tuesday
12月16日(金)は『映像&トークイベント | 森山大道×鈴木一誌×タカザワケンジ×岩間玄』準備の為、
展覧会は【18時】にてクローズとさせて頂きます。
何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
この度、Akio Nagasawa Galleryでは『四谷シモン+細江英公、沢渡朔、加納典明』展を開催致します。
本展覧会は、1972年に紀伊国屋画廊で開催された「十人の写真家による被写体四谷シモン」展に着想を得て企画しております。展示内容は、四谷シモンの人形作品を中心に据え、前述の1972年の展覧会に参加した3人の写真家、細江英公、沢渡朔、加納典明により撮影された四谷シモンを被写体とした写真作品により構成されています。
それぞれの作品制作年は下記の通りです。
シモン作品 1973年、1975年、2011年
細江作品1971年、2002年
沢渡作品1971年、2016年
加納作品1971年、2016年
(沢渡、加納の両作家の2016年作品は今展覧会のための撮り下し)
つまり、四人の作家、それぞれの1970年代の作品と2000年代の作品で構成されているわけです。それにより、四谷シモンという稀有な存在の40年余の時間を、自身の人形作品と、稀代の3人の写真家よって撮影されたポートレイト作品によって感じられるものとなっております。また、一人の人形作家の40年余の時間の流れを体感することで、翻って、それを見詰める我々の過ごしてきた各々の時間にも想いを馳せることもできるでしょう。今展は、そのような意図を持って空間全体を構成致しました。
もちろん言うまでもありませんが、それぞれの出展作品は優れたものであり、一点一点を礼拝的に鑑賞するに値するものですので、こちらの企画意図とは関係なくご堪能頂けましたら幸いです。
展覧会に併せ、沢渡朔「Simon, The Actor」(600部限定/サイン&ナンバー入り)」、
加納典明「Simon 1972」(600部限定/サイン&ナンバー入り)」と2冊の写真集を同時刊行致します。
アーティスト
細江英公
Eikoh HOSOE
1933年山形県生まれ。
52年東京写真短期大学(現東京工芸大学)入学、既存の美術制度のあり方を否定したデモクラート美術家協会を主催する瑛九と交流を深めるなどしながら、独自の芸術観を確立。56年初の個展「東京のアメリカ娘」を開催。59年には川田喜久治、東松照明、奈良原一高らとともに写真家のセルフ・エージェンシー“VIVO”を立ち上げ、私的で芸術的な表現活動を展開し日本の写真界を牽引。60年には『おとこと女』により日本写真批評家協会新人賞を受賞。その後も三島由紀夫を被写体として耽美な世界を表現した『薔薇刑』、秋田の農村を舞台に舞踊家の土方巽を撮影した『鎌鼬』など、数々の名作を生む。また作家活動のかたわら、写真文化の普及・発展にも寄与し、70年芸術選奨文部大臣賞受賞、98年紫綬褒章授受、08年毎日芸術賞受賞など、数々の賞を受賞。
主な写真集に『薔薇刑』(63)、『鎌鼬』(69)、『EIKOH・HOSOE 細江英公』(86)、『シモン 私風景』(2012)他。
沢渡朔
Hajime SAWATARI
1940年東京生まれ。日本大学芸術学部写真学科在学中より写真雑誌等で作品発表を始め、日本デザインセンター勤務を経て、1966年よりフリーの写真家として活動。
ファッション・フォトグラファーとして活躍する傍ら、『カメラ毎日』を初め数々の雑誌で作品を発表。不思議の国のアリスを題材にした「少女アリス」(1973)や、イタリア人ファッションモデルを撮影した「ナディア」(1973)やなど数々の傑作を生み出し、その後も第一線で活躍を続けている。
主な作品集に『NADIA 森の人形館』『少女アリス』(73)、『密の味』(90)、『60's 』『60's 2』(01)、『kinky』(09),『Nadia』('16)。
出版物
シモン私風景
昭和46年(1971年)、細江英公は四谷シモンを被写体に、東京都大田区の石川台や浅草仲見世、観音様周辺、花やしき通り、隅田川に架かる吾妻橋など彼の記憶が残っていた辺りを徘徊しながら撮影を行った。細江はこの写真集について「私の青年時代の記憶の記録である」と言っている。
写真集冒頭に白石かずこによる詩を二篇、巻末に加藤郁乎によるテキストを収録。
Simon, The Actor
『Simon, The Actor』は1972年に紀伊国屋画廊にて開催された展覧会「10人の写真家による被写体四谷シモン展」にて発表されたシリーズで、ほぼ未発表作品で構成された写真集です。四谷シモンという稀有な存在と、稀代の写真家・沢渡朔との出会いをご覧ください。
SIMON, 1972
『Simon 1972』は1972年に紀伊国屋画廊にて開催された展覧会『10人の写真家による被写体四谷シモン展』にて発表されたシリーズで、ほぼ未発表作品で構成されています。
撮影から44年の時を経て、この度、待望の刊行です。