Documentary

中平卓馬

中平卓馬は、ひとまず被害者ヅラを装っていて、そのじつとてつもなき加害者である。

彼は、写真の“聖域”に到達した唯ひとりの写真家である。

ったく、中平卓馬はいいところへ行ったよな、オレは口惜しい!

-森山大道 帯文より

2003年に横浜美術館にて開催された「中平卓馬展 原点復帰―横浜」以降、2005年頃から10年の間に撮影されたカラー・縦構図の作品で構成した写真集。

判型
310 x 212 x 14 mm
頁数
128頁
製本
ハードカバー
発行年
2011
出版社
Akio Nagasawa Publishing

中平卓馬

Takuma NAKAHIRA

1938年東京生まれ。雑誌『現代の眼』の編集者時代に、写真家の東松照明の薦めにより写真を撮り始める。
翌年にはフリーランスとして数々の雑誌で作品を発表すると同時に、写真や映画に関する執筆を開始。
68年には多木浩二、高梨豊、岡田隆彦らと、“思想のための挑発的資料”と銘打った写真同人誌「プロヴォーク」を創刊。「ブレ・ボケ」と称される特有の技法は当時の写真界に大きな衝撃を与える。73年、評論集「なぜ、植物図鑑か」において、それまでの自らの詩的な表現を否定し、過去に撮影した写真のネガ・フィルムやプリントの大半を焼却。以降、主観や自我を排除し「図鑑」のように即物的に提示される写真へと方向転換を図る。77年篠山紀信との共著「決闘写真論」を発表後、急性アルコール中毒で倒れ記憶の大半を失うが、翌年から撮影を再開、精力的に活動を展開。
主な写真集に「新たなる凝視」(83)、「Adieu a X」(89)、「hysteric Six: Takuma Nakahira」(02)、「Documentary」(11)

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