安藤忠雄 建築を生きる
三宅 理一 著
今や、一人の建築家という枠組みを超えた文化現象となりつつある世界のANDO。その半世紀に及ぶ膨大なキャリアを、同時代を伴走してきた気鋭の建築評論家が、綿密な取材・インタビューを基に解読、メディアで生産・消費されているイメージとは異なる、安藤忠雄の実像に迫る。決定的評伝。
著者:三宅 理一(みやけ りいち)
1948年東京生まれ、東京大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程を経て、パリ・エコール・デ・ボザール卒業。工学博士。芝浦工業大学、リエージュ大学、慶應義塾大学、パリ国立工芸院で教鞭をとり、藤女子大学副学長を経て、現在、東京理科大学客員教授。建築史、デザイン理論、遺産学を専攻。主要著書として、『限界デザイン』(2011)、『境界線<ボーダー>から考える都市と建築』(監著、2017)など多数。ポンピドーセンター、ヴィトラ・デザイン・ミュージアム等で多くの国際展の企画を行う。
- 出版社
- みすず書房
- 判型
- A5判
- 頁数
- 328頁
- 製本
- 上製本
- 発行年
- 2019.12
- 言語
- 日本語
安藤忠雄
Tadao ANDO
1941年大阪生まれ。建築家。世界各国を旅した後、独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。
環境との関わりの中で新しい建築のあり方を提案し続けている。
代表作に「光の教会」「大阪府立近つ飛鳥博物館」「淡路夢舞台」「FABRICA(ベネトンアートスクール)」「フォートワース現代美術館」「東急東横線渋谷駅」「プンタ・デラ・ドガーナ」など。
1979年に「住吉の長屋」で日本建築学会賞、1993年日本芸術院賞、1995年プリツカー賞、2003年文化功労者、2005年国際建築家連合(UIA)ゴールドメダル、2010年 ジョン・F・ケネディーセンター芸術金賞、後藤新平賞、文化勲章、2013年フランス芸術文化勲章(コマンドゥール)、2015年イタリア共和国功労勲章グランデ・ウフィチャ―レ章、2016年イサム・ノグチ賞など受賞多数。
1991年ニューヨーク近代美術館(MoMA)、1993年パリのポンピドー・センターにて個展開催。イェール大学、コロンビア大学、ハーバード大学の客員教授を務め、1997年に東京大学教授、2003年から名誉教授に。
著書に「建築を語る」「連戦連敗」「建築手法」「建築家 安藤忠雄」「仕事をつくる」など。
阪神・淡路震災復興支援10年委員会の実行委員長として被災地の復興に尽力する。
2000年に瀬戸内海の破壊された自然を回復させるため、中坊公平氏と共に「瀬戸内オリーブ基金」を設立。
2004年より「美しいまち・大阪」の実現に向けて、大川・中之島一帯を中心に桜を植樹する「桜の会・平成の通り抜け」の活動に呼びかけ人として参加。
2016年東京オリンピック招致のためのグランドデザインの監督を務める。
また、2007年からは東京湾のゴミの埋立地を森にする「海の森募金」の事業委員長を務め、国内のみならず海外でも活動を伝える。
2011年、東日本大震災復興構想会議議長代理。この東日本大震災で親を亡くした子どもたちの学びを支援する為、「桃・柿育英会」と称した遺児育英資金を設立。被災地の子供たちに、10年間にわたって支援を続けている。