新入荷、サイン入り
ROOM 416
限定420部／サイン入
野村佐紀子のポラロイドを中心とした作品集。
野村佐紀子は陰影の中でイメージを創り上げる。モデルたちの身体と同じように裸の状態で撮影し、親密さを作品の中心に据えている。彼女のイメージは、訪れたことがなくてもわかる寝室の静寂な雰囲気や、シーツのそよぎ、カーテンを開けて半日だけ差し込む光のざわめきを想起させる。彼女は、愛、セックス、人間関係、そして人間のもろさを、謙虚さと優しさをもって扱っている。ここにあるポラロイドをトリオで組み合わせ、場所と時間を混ぜ合わせながら、野村は見る人の想像力によって再構築される短編小説を作り上げる。ポラロイドは写真のプライベートな世界とプロフェッショナルな世界の両方に属するもので、不思議な性質を持っている。その物理的でユニークな側面ゆえに、写真の前に立つ者を撮影の瞬間へといざなう小さな時空の窓となる。ポラロイドと私たちの関係はいつ、どこで見るかによって変化すると信じています」と彼女は言う。この写真集は、読者が最初のシークエンスを維持することもできるし、自分の今の気持ちにイメージを合わせて、自分だけのトリプティクを構成することもできるようにデザインされている。
− Galerie Écho 119より
- 判型
- 135 x 155 mm
- 製本
- ハードカバー
- 頁数
- 64頁
- 言語
- フランス語、英語
- 発行年
- 2022
- 出版社
- Galerie Écho 119
野村佐紀子
Sakiko NOMURA
1967年山口県下関市生。九州産業大学芸術学部写真学科卒業後、91年より荒木経惟に師事する。93年に初の個展「針のない時計」を開催以降、国内外で精力的に個展・グループ展を行い高い評価を得ている。2015年フランスにて開催された日本人アーティスト8名によるグループ展「Another Language」展（アルル国際写真フェスティバル）に出展、世界中の人々より称賛される。現在、今後の活躍がもっとも期待されるフォトグラファーのひとり。
主な写真集にAkio Nagasawa Publishing発行の『黒闇』（08）、『もうひとつの黒闇／Another Black Darkness』（16）、『十代目松本幸四郎 残夢』（17）、『春の運命』（20）、『ノクターン』（22）の他、『裸ノ時間』（97、平凡社）、『夜間飛行』（08、リトルモア）、『NUDE/A ROOM/FLOWERS』（12、MATCH and Company）、『TAMANO』（14、リブロアルテ）、『雁』（16、Bcc co.,ltd）、『Ango』（17、bookshop M）、『愛について』（17、ASAMI OKADA PUBLISHING）など多数。
野村佐紀子の出版物
